刑事がスーツを着る理由、警察官の妻が教えます|制服・私服との違いも
※この記事は元刑事の夫の体験談をもとにしています。都道府県や部署によって異なる場合もありますのでご了承ください
- 警察官って制服じゃないの?スーツや私服の違いが気になる
- 刑事がスーツを着る理由を知りたい
- スーツは支給されるのか、自腹なのか知りたい
- 夫や彼氏が警察官で、スーツの準備は必要なのか知りたい
こんにちは、白石葵です
夫は約10年、刑事をしていました
今回は、刑事の妻として見てきた実際のところをお話ししますね
警察官=制服
刑事=スーツ
そんなイメージ、ありますよね。
でも実際は、私服で勤務している警察官もたくさんいます。
しかも「なぜスーツなのか」「なぜ制服じゃないのか」「なぜ私服なのか」には、ちゃんと理由があるんです。
今日は、現役警察官の夫(元刑事)へのインタビューをもとに、警察官の服装事情をまるっと解説します。
結論:警察官の服装は「制服・スーツ・私服」の3パターンに分かれる
まず結論から。
警察官の服装は、大きく3種類に分かれます。
| 服装 | 主な部署・場面 |
| 制服 | 地域課(交番)・交通課・機動隊・警察署受付 |
| スーツ | 刑事課・生活安全課・警備課・署内事務 |
| 私服 | 張り込み・尾行・潜入捜査など |
同じ「警察官」でも、どの部署でどんな仕事をするかによって、着るものが変わります。
見た目で警察官だとわかる必要がある部署は、制服だね
そもそも、警察官はなぜ制服を着るの?
ひとことで言うと、パッと見て警察官だとわかるからです。
- 市民がすぐ警察官と認識できる
- 「助けてほしい」と声をかけやすくなる
- 制服を見せることで犯罪を抑止できる
- 「守ってくれる人がいる」という安心感を与えられる
交番のお巡りさんや交通の取締まりをする警察官が制服なのは、市民から一目で警察官とわかるようにするためです(愛媛県警察/警察Q&A参考)。
ちなみに交通警察官の制服は明るい青で、夜の事故現場でも車から見えやすいよう反射板つきなんですよ。


刑事がスーツを着る本当の理由【3つあります】
一番は「警察官だとバレないように」です。
でも理由はそれだけじゃなくて、実は3つあります。
理由① 張り込みや尾行で「バレない」ため
刑事の仕事は、犯人の捜査です。
制服だと「警察官だ」と一目でわかってしまい、証拠を隠されたり逃げられたりしてしまいます。
だからスーツや私服で、ごく普通のビジネスマンに見せる必要があるんですね。
(愛媛県警察/警察Q&A参考)
制服で張り込みしてたらバレちゃう
理由② 聞き込みのとき「近所に気を使う」ため
巡回のように全世帯を回るならともかく、1件だけ制服の警察官が訪ねてくると「あの家に警察が来た」と目立ってしまいます。
スーツ姿なら「セールスかな?」程度に見えるので、住民への配慮になるんです。
実際夫も、「今から伺います」って電話すると、「制服で来ますか?」って聞かれることが多かったそう。
近所の目、気になるよね
これは夫の経験上ですが、制服より私服の方が聞き込みがしやすい場合もあったそう。
「警察官が好きじゃない」人が一定数いるのも理由、というのが夫の意見。
もし私なら、相手が制服を着ているより、私服の方が緊張せず話せるかもしれません。
理由③ 署内や一般市民と接しない部署でも使いやすい
刑事だけでなく、一般の人と関わらない部署や、警察署の中で働く部署でもスーツが多いとのこと。
制服は「市民に見せるため」のもの。見せる必要がない場所では、スーツの方が自然に動けるようです。
- 張り込み・尾行・聞き込みで「警察官とバレない」ため
- 近所への配慮(制服だと目立つ)
- 署内や一般市民と接しない部署でも使いやすい
スーツは支給される?答えは「自腹」です
スーツは自分たちで自費で買います。
夫もそうです。割引とか駆使して買ってます(汗)
クリーニングももちろん自腹。
スーツは制服とは違って、貸与品(たいよひん=警察から借りるもの)ではありません。
一方で、私が調べたところ、「私服勤務の職員に対して、私服代料(しふくだいりょう)と呼ばれる手当が支給される」という規定があるのを見つけました(山梨県警察官被服及び代料支給規則 第二条)。
その規定には、簡単に言うと「私服(スーツ)勤務になった警察官に、月額2,370円の手当を支給する」と書かれています。
ただこれだと、年間でも約28,000円…毎日スーツで出勤する人には、とても足りないですよね。
つまり、スーツ代を全額補助するような制度ではありませんでした。
ですので、実質「自腹」なんです。
ちなみに夫は、靴を何度か支給されていますが、「あまり良いものじゃないから、すぐ履きつぶしちゃう」とのことでした。
収納スペース問題
夫がスーツ勤務や私服勤務の部署にいると、困るかもしれない?ことがあります。
それは、収納スペース問題です(笑)
警察官は制服だけでもかなりの枚数があるので、そこにスーツや私服が加わると、かなりスペースをとります。
夫は作業靴?や柔道着なども家で保管してるので、夫のクローゼットは私の2.5倍くらいの広さです。
服にこだわるお洒落タイプではないので、一緒に住み始めた時、めちゃくちゃ驚きました。
私が服少なめというのもありますが、それにしても多いです。
警察官との結婚を考えている方は、クローゼットの広さも少し意識しておくといいかもしれません(笑)
刑事のスーツ、実際どんな格好?
スーツは自腹なぶん、個性やこだわりが出やすいみたいです。
夫が刑事だったころの職場の服装をまとめるとこんな感じでした。
- スーツ:黒・ネイビー・グレーが定番。ブラウンは少数派
- シャツ:白・ブルー系・ピンク系・グリーン系・パープル系など様々。ボタンダウンもあり
- ネクタイ:紺やストライプなど落ち着いたもの。夏はクールビズでノーネクタイOKの日も
- 靴:黒の革靴が基本。ただし歩く距離が長いためスニーカー派も多い
- ダブルスーツ:年配の刑事では愛用者も
このように、一般的なサラリーマンとさほど変わりません。
オーダースーツ派や、靴にこだわる刑事も少なくないそうです。
ただ夫いわく「刑事やってるとスーツってすぐ汚れるし、意外と消耗が早い」とのこと。
見えないところでもきちんとしたい気持ち、なんだか警察官らしいですよね。
刑事はとにかく歩くから、スニーカーじゃないと辛いもん
安い靴だと、かかとや底がすぐ破れちゃう
基本ルールは「派手すぎない」こと
警察官のスーツも、基本は一般のビジネスマナーの範囲です。
特に派手じゃないことがとても大事だそう。
派手すぎると上司から指導が入るよ
スーツを着ない、私服派の刑事もいる
スーツ姿の刑事が多い中、私の夫は少数派の「私服派」でした。
夫の職場では、スーツ派と私服派が7:3くらいの割合だったそうです。
夫が私服を選んだ理由は、こんな理由でした。
- とにかく目立たない
- 治安の悪い場所や競馬場に、昼間からスーツは怪しい気がする(しかも男2人組とか)
- 悪い人は敏感で、刑事かもと思われたら逃げられる
- 動きやすさ(現場でしゃがむことも多いから)
スーツの人が多かったし、上司もスーツ推奨だったから迷ったけど
現場行くと、床に何かしぶきが飛んでるなぁってしゃがんだり、足跡を見たりするからね
(しぶきって…赤いやつとかじゃないよね…)
私が見てきた、夫の実際の服装はこんな感じです。
- 【通年】
- トップス:ポロシャツまたは襟付きシャツ(TシャツやパーカーはNG。襟付きが最低ライン)
- ボトムス:黒やベージュのチノパン、または黒っぽいジーンズ
- 靴:黒スニーカー
- 【夏】
- ポロシャツ+チノパンが定番。軽くて動きやすい
- 【冬】
- シャツの上にセーターを重ねるスタイルが多かった
カジュアルでも、ラフすぎはNG。
きちんと見えるラインを、常に意識していたそうです。
私から見ると「仕事休みの日に、外出着に着替えて出かけてる人」って感じでした。
私服派の刑事でも、スーツを着る日はある
普段は私服の夫でも、スーツが必要な日は限られてありました。
- 犯人を逮捕しに行く日
- 捜査会議
- 本部での研修
- 表彰式
夫の場合、スーツは年に2〜3回あれば多い方でした。
ですので娘の七五三や入園式など、家族のイベントと兼用していました(笑)
私服派になると、スーツ姿はかなりレアです。
よくある疑問Q&A
Q. 刑事は茶髪はOK?
自然な茶髪ならOKが増えています。
夫の職場では、自然な色味・清潔感のある髪型が暗黙のルールでした。
部署や上司によって多少の違いはあるようですが、「派手な髪色はNG」は共通しているようです。
実際に私も、夫の仕事仲間で、派手すぎない茶髪の刑事さんを見かけたことがあります。
Q. 私服警察官の見分け方は?
夫に聞いた私服警察官の特徴です。
- 手に荷物を持っていない
- カバンはボディバッグなど手を使わないもの
- ワイシャツと黒パンツなど、シンプルで走りやすい服装
- 髪は短く、黒髪か派手でない茶髪
- アクセサリーを付けていない
ただ、私は見抜けません。
だって、一般の人でもたくさんいらっしゃる、普通の服装ですよね。
学生さんとか多そう。
それだけ警戒されないように溶け込んでいるってことなんです。
夫はピンとくることがあるそうです。
特に、近くで大きなイベントがあって、それらしき人が間隔を開けて何人も立っていると「あ~警備してるな」って思うんですって。
Q. 「刑事=スーツ」と思っていたけど、私服もアリなの?
アリです。
スーツが多いのは確かですが、任務や部署の方針・個人の判断によって私服を選ぶ刑事もいます。
夫の職場ではスーツ7:私服3くらいの割合でした。
テレビドラマや小説ではスーツ姿が多いので、スーツのイメージ、ありますよね。
まとめ:制服は「見せる」ため、スーツは「見せない」ため
- 警察官の服装は「制服・スーツ・私服」の3パターン
- 制服は市民への安心感と犯罪抑止のため
- 刑事がスーツを着る主な理由は「警察官とバレないため」と「近所への配慮」
- スーツは自腹(制服は貸与品)
- スーツを着ない私服派の刑事もいる(夫はこっち)
- 私服でも、犯人逮捕の日や研修などはスーツが必要
見せるための制服と、見せないためのスーツ。
どちらも同じ警察官としての、仕事のための装いなんですね。
今の夫は制服勤務なので、家では毎日制服を洗濯しています。
今日も制服を干しながら、「お疲れさまです」とこっそりつぶやく日々です♪




